2005.01.13(Thu)

2004/09/28 23:35
小川洋子著 新潮社刊
なんとも奇妙なタイトルの小説です co−opのコミュで評判がよく 図書館でも予約待ちの状態だった で 申し込んで随分たってから届いた
数学が小説になるのかと興味しんしんで読み始めた 博士は 数学の元教授で事故の時 脳がやられて 80分しか継続した記憶がもてない状況にある
たとえて言えば 80分のビデオテープがセットされていて 81分になるとその上に二度焼きされていくような状態。
80分以前の記憶はない 事故に会う前の記憶はある
そんな博士の所に家政婦として勤める女性 毎朝が 初対面になるわけだ
彼女に息子がいると知った博士は 子供は母親の傍にいるべきだといって 学校から博士の家に帰り 夕ご飯を食べて 母親と変えるという生活が始まる
子供にルートと呼びかけ(これは頭の上が平らだから)かわいがりなかよしになる
博士はいろいろなメモをいっぱい背広にクリップで留めている
たとえば 「新しい家政婦さん 似顔絵つき」「ルート 家政婦さんの息子 小学生」といった具合
それを見て 状況に対応する
一日中数学をしていて ルートに教えたり 家政婦さんとも数学の話をする
博士の中では 江夏は阪神のエースであり ルートはもう引退したと知ったら悲しむだろうとそれには触れないで上手く話をあわせたりする
ソウいう日常を書いて 後いろいろなエピソードがあるのだが 人間の優しさ 相手を思いやる優しさがあふれている
最後には80分が60分になりだんだん進行してきて施設に入ることになるのだが 彼女は息子を連れて施設にも会いに行く
大人になった息子は 中学の数学の教師になる
数学用語がいっぱい出てきて 数学の嫌いな私に読めるかなと思ったけれどとっても面白く読めた
